歯科の治療に時間がかかるのはなぜ?
みなさん、こんにちは。
菊水アロー歯科です。
今年も残り1ヶ月になりましたね。
なんだか忙しない季節ですので、こういったときこそご自身の体を大切に
バランスのよい食事、快適な睡眠、適度な運動を心がけて元気に過ごしましょう。
さて、みなさんは歯科医院に通っていて、このような疑問を持ったことはないですか?
「歯医者の治療は時間がかかる。どうして一気に治療を進めてくれないんだ?」
実は、これにはいくつか理由があります。
【詰め物の治療の場合】
「歯を削ったらすぐに詰めたらいいんじゃないの?」と思う方もいらっしゃると思います。
歯を即日修復可能なのが詰め物による治療ですが、詰め物の治療には「歯を削る」という過程が必須になります。
歯を削ると、一時的に歯の神経が過敏になり、歯がしみたり、痛みが出たり、違和感が出たりすることがあります。
それらの症状は早いと1週間~2週間で治まってきますが、治まる前にあちこちと治療を受けてしまうと
色々なところに症状が出て食事など日常生活に支障をきたす場合があります。
ですので、経過観察をする必要があります。
これが、詰め物の治療を一度に進められない理由です。
【根の治療の場合】
「根の治療って1回で終わらないの?」と思われる方もいらっしゃると思います。
根の中にばい菌が入ってしまっているのを治す治療を根管治療と言いますが、
根管治療の場合、炎症を起こしているのは根の先端付近の骨のところです。
根管治療は、この部分の炎症を沈静化するのが目的であり、
根の中のばい菌を駆除することで少しずつ炎症が落ち着いてきます。
炎症が落ち着いてくるのにはご自身の免疫力の働きが関わっており、
治療による炎症改善が現れてくるまでに1週間~2週間はかかります。
また、炎症の改善のために根の中にお薬を入れることもありますが、こちらも1週間~2週間かかって効果が現れてきます。
従って、根の治療は1週間~2週間ごとに通っていただく必要があるのです。
【歯茎の治療の場合】
「歯石取りは1回出来ないの?」と思われる方もいらっしゃると思います。
歯石取りは歯茎の炎症を抑えるための治療です。
歯石取りを保険で行うためには、
①上下の歯石取りは別日に行わなければいけない
②歯石取りの前後で歯茎の検査を行わなければいけない
③かぶせものの治療は歯茎の炎症が改善したことを確認してから行わなければならない
などのルールがあります。
上記はほんの一例であって、医学的根拠や保険診療のルールに従うと、
他の治療においても、一度に多くの治療ができない、次の治療までに間隔を空けなければ行けないのには理由があります。
ただ、状況によっては治療をどんどん進められる場合もありますので、
そういった方には複数の予約を取っていただくことも可能です。
ご希望の際は、担当医または受付にまでお声がけください。